摘要：全球变暖、气候变化和以微塑料为代表的废弃塑料引起的环境污染等问题备受关注。京都工艺纤维大学纤维学系的谷口育雄教授等人成功开发出有助于解决这些问题的新型生物降解高分子材料。这种高分子材料可以由玉米等可再生资源化学合成，并可以在室温下加压成型，因此与一般的熔融成型法相比，不仅节约能源（减少二氧化碳排放），而且不会发生高分子链的热分解，因而可多次循环利用（节约化石资源）。另外，该高分子材料具有生物降解性，对环境的负荷小，且在加压下生物降解性提高。因此，即使流入海洋，也会最终到达海底，被海底水压迅速分解。目前，正在日本科学技术振兴机构（JST CREST）的资助下进行实用化验证。

关键字：新型生物降解高分子材料、生物降解塑料、加压成型、节能、可回收

要点

开发出可在室温下加压成型的生物降解塑料。
已成功从可再生资源中合成上述塑料，使可持续塑料的供应成为可能。
由于可在室温下成型，因此不仅可以抑制高分子链的热分解，提高可回收性，还可以同时实现成型加工过程的节能化（减少二氧化碳排放）。

发表内容

プラスチックは今日の我々の生活に必要不可欠な材料であり、その生産量は年々増加している。しかしながら、その安定性のため、環境中に漏洩した使用済みプラスチックによる環境汚染が深刻な問題となっている。プラスチックの大半は熱可塑性であるが、溶融成形を繰り返すことによって高分子鎖の熱分解が起こるため物性が低下する。これがプラスチックのリサイクルを妨げる主要因である。

塑料是当今生活中必不可少的材料，其产量逐年增加。然而，由于其稳定性高，使用过的塑料遗弃到环境中造成的环境污染问题日益严重。大多数塑料为热塑性塑料，反复熔融成型会引起高分子链发生热分解，进而导致物理性能降低。这是阻碍塑料回收利用的主要因素。

この問題に対する有用な解決策の一つとして、加熱ではなく加圧によって常温付近で成形可能な高分子材料バロプラスチックが米国マサチューセッツ工科大学のAnneM.Mayes教授らによって開発された。

美国麻省理工学院的Anne M. Mayes教授等人开发出一种适用于该问题的解决方案，即可以在室温下通过加压而非加热成型的高分子材料——baroplastic。

バロプラスチックは、常温成形できることから、従来の溶融成形と比較して所要エネルギーが小さく、よってCO₂排出も低減できる。そして、成形時の熱分解も抑制できるため、リサイクル性も向上し、化石資源保護につながる新規な高分子材料として期待されている。京都工芸繊維大学繊維学系の谷口育雄教授は、Mayes教授と共に生分解性バロプラスチックの開発に成功し、薬剤含有農業用資材としての利用について検討してきた。

Baroplastic可以在室温下成型，因此与传统的熔融成型相比，所需能量较少，能够减少二氧化碳排放。此外，由于可以抑制成型时的热分解，因此能够提高可回收性，有望成为有助于节约化石资源的新型高分子材料。京都工艺纤维大学纤维学系的谷口育雄教授与Mayes教授一起，成功开发出生物降解塑料baroplastic，并致力于研究将其用作使用农药的农业材料。

これまで報告した生分解性バロプラスチックは、化石資源由来のポリカプロラクトン誘導体と再生可能資源由来のポリ乳酸からなるブロック共重合体であった。本研究では、とうもろこしなどの穀物とCO₂から合成可能なポリトリメチレンカーボネートとポリ乳酸からなる生分解性ブロック共重合体が、加圧下常温付近で流動することを見出し、またそのメカニズムを明らかにした。

迄今为止报道的生物降解baroplastic是由来自化石资源的聚己内酯衍生物和来自可再生资源的聚乳酸组成的嵌段共聚物。本研究发现，由玉米等谷物和二氧化碳合成的聚碳酸亚丙酯和聚乳酸组成的生物降解嵌段共聚物可在室温下加压流动，并阐明了其机理。

ポリトリメチレンカーボネートとポリ乳酸ブロックは、常温常圧ではナノオーダーでミクロ相分離した固体状態であるが、加圧すると相溶し、流動状態となる。この圧力誘起相転移は可逆的であり、10回押出成形を繰り返しても分子量変化や機械的特性は全く変化しないため、無限にリサイクルすることが可能である。また、得られた生分解性バロプラスチックは、組成や分子量を変える事によって、容器包装材料であるポリエチレンやポリプロピレンなどと同様のエラストマー様の力学物性を示す。

聚碳酸亚丙酯和聚乳酸嵌段在常温常压下呈固态，具有纳米级微相分离，但在加压时发生相溶，具有流动性。这种压力诱导相变是可逆的，即使反复挤压成型10次，分子量和机械性能也完全不会发生变化，因此可以无限循环利用。另外，通过改变组成和分子量，获得的生物降解baroplastic表现出与聚乙烯和聚丙烯等容器包装材料相同的弹性体的机械性能。

これらの汎用プラスチックは、全プラスチック生産量や廃プラスチックの半分程度を占めるため、生分解性バロプラスチックによる代替が可能となれば、2,000万トン/年CO₂排出削減が可能となる。これは日本のCO₂排出量の約2％に相当する。我が国では、容器包装リサイクル法によって容器包装に関わる分別収集や再商品化の促進が行われてきたが、一部が回収プロセスから漏洩し、海洋を含む自然環境中に流出している。

这些通用塑料约占总塑料产量和废弃塑料的一半，因此如果可生物降解的baroplastic能够替代它们，则每年可以减少2000万吨的二氧化碳排放，这大约相当于日本二氧化碳排放量的2%。在日本，虽然《容器包装回收法》的实施推进了与容器包装相关的分类回收和再商品化，但仍有一部分在回收过程中被遗弃，流入海洋等自然环境中。

本報告のバロプラスチックは、再生可能資源から合成可能かつ生分解性を有しているため、環境負荷の低減も可能である。特に、30MPa以上の加圧下では相分離（固体）状態から相溶（流動）状態へ相転移するため、生分解速度が向上する。この圧力は深海の水圧と同等であるため、海洋へ流出したプラスチックが最終的に到達する深海で速やかに分解が進行すると考えられる。現在、科学技術振興機構（JSTCREST）の助成を受け、高圧での分解促進メカニズムなどについて検討を行っている。

本报告中的baroplastic能够由可再生资源合成，且具有生物降解性，因此有利于减轻环境负担。此外，在30MPa以上的压力下，会发生从相分离（固体）状态到相溶（流体）状态的相变，生物降解速度提高。由于该压力与深海的水压相同，因此流入海洋的塑料会在最终到达深海后迅速分解。目前，正在日本科学技术振兴机构（JST CREST）的资助下进行高压分解促进机制等的研究。

以上より、本研究の生分解性プラスチックは、気候変動や廃プラスチック問題という我々が直面している喫緊の課題の解決策の一助となる新規機能性高分子材料であり、早期の実用化を目指している。

综上所述，本研究的生物降解塑料作为一种新型功能性高分子材料，将有助于解决气候变化和废弃塑料等目前面临的紧迫问题。研究团队的目标是尽快将其投入实际应用。

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